神戸旧居留地(兵庫県神戸市) 歴史と未来が交差する街

  • 公開日:2024.11.15

幕末の神戸港開港にともない、外国人のための住居や通商の場として造られた居留地。異文化が交差するこの地には西洋建築が建ち並び、異国情緒が漂う美しい街並みが形成されました。神戸ならではの風土と国際的な雰囲気が融合した独特な魅力を持つエリアとして、今も多くの人々を魅了し続けています。

旧居留地38番地/1929年に米・シティバンクの神戸支店として建設。現在は大丸神戸店の別館として、ハイブランドショップなどが出店している。

外国文化の玄関口として栄え神戸の礎となった
旧居留地

イギリス人技師が設計し、当時のヨーロッパの都市計画技術をもとに造成された居留地。その洗練された街並みは“東洋一美しい居留地”と高く評され、日本政府へと返還された後も神戸の経済・文化の中心地として大切に受け継がれてきました。この旧居留地の122番地で、約70年にわたり日本の真珠産業の拠点として親しまれてきた「日本真珠会館」が、2026年に複合施設として生まれ変わります。住居やオフィスに加え、1・2階には日本真珠会館や神戸パールミュージアムがリニューアルオープン。過去と未来をつなぎ、新たな歴史を刻みます。

商船三井ビルディング

商船三井ビルディング

異国情緒あふれる街並みと利便性が
時代を超えて調和

神戸を象徴する街として、今もなお進化し続ける旧居留地エリア。歴史的な西洋建築が点在する街並みにはハイブランドショップやカフェが軒を連ね、上質で洗練されたムードが漂います。今後さらに注目したいのが、段階的に進められている三宮周辺エリアから旧居留地、ウォーターフロントにかけての再整備。バスターミナルの集約、神⼾市役所本庁舎2号館の建て替え、JR三ノ宮新駅ビルの建設や「三宮クロススクエア」の取り組みなど、駅と周辺の街をつなぎ、新たな魅力と活気に満ちあふれたエリアへと変貌しつつあります。

大丸神戸店

大丸神戸店

【1】旧神戸居留地十五番館/居留地時代から残る神戸最古※の商館で、国指定の重要文化財。現在はカフェレストランとして営業。※阪神・淡路大震災で全壊したが、耐震構造で復元された。
【2】 神戸メリケンビル(旧神戸郵船ビル)/1918年竣工の近代ビルで、アール・ヌーヴォーの影響による曲線を生かした意匠が特徴。

【3】オリエンタルホテル神戸/1870年に日本初のホテルとして誕生。創業以来多くのVIPを迎え、一流のホスピタリティは変わることなく今に受け継がれている。
【4】神戸市立博物館/1935年竣工の銀行ビルを博物館としてリノベーション。ドリス様式の円柱が美しい建物は、国の登録有形文化財(建造物)となっている。

【5】神戸ポートタワー/神戸のランドマークとして親しまれ、その優美さから「鉄塔の美女」と謳われる。展望フロアからは神戸港から六甲山系まで、一大パノラマが楽しめる。
【6】メリケンパーク/かつてのメリケン波止場と神戸ポートタワーの間を埋め立ててできた公園。夜景にショッピング、海上クルーズなど、神戸観光の定番となっている。

【7】神戸ポートミュージアム/劇場型アクアリウム、フードホール、ブライダルデスクからなる複合文化施設。新しい文化と食が体験できる、新たなランドマークに。
【8】神戸市役所/展望ロビーを有する24階建ての1号館に加え、2028年には三宮駅周辺、旧居留地、ウォーターフロントを結ぶ拠点となる新2号館が完成予定。

※掲載の情報については2024年11月14日現在のものであり、内容に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。