事業主体:東京建物株式会社
事業主体:東京建物株式会社
叡山本線、修学院の駅から徒歩圏内にあり、松ヶ崎の東山を背景にした、景観に配慮が必要な低層や中層が建ち並ぶ住宅地に、自然との調和を掲げ、庭、ボリューム配置、共用部のあり方、仕上げを追求した総合的に優れた計画から生まれたBrillia京都松ヶ崎。高野川沿いの既存樹木を極力保存したことで、川から山へ連続した自然の景観を壊さずに、内部の居室からも木々が見える建築に。建築配置は5棟に分棟化したことで、道への圧迫感を緩和し、周辺に風や光を取り入れています。共用部は、多くの人が使えるように、川への軸線をつくり、広々とした開放的で気持ちの良い空間を創出。仕上げは京都の風土を意識した素材を使用するなど、都市スケールの巨視点からヒューマンスケールの微視点に至るまで、丁寧な計画をしていることは集合住宅の提供において大変重要な姿勢と評価を受けました。
京都の北山通と言えば、バブル景気を背景に1980~90年代に高松伸・安藤忠雄といった有名建築家の建築が立ち並んだエリア。ポストモダン全盛期の建築デザインも多いのですが、近年その相当数が更新されつつあり、北山通も大きく変わりつつあるようです。そんな歴史的経緯の延長上にこの住宅が竣工し、時代も社会状況も変わった中で、端正で美しいデザイン設計を実現。大きな門型のフレームの中に、スラブや界壁を巧みに分節しながらファサードを構成し、周りに広がる豊かな緑量を取り込む大きなガラス面が、建物全体のボリューム感を和らげ、街の風景に溶け込む佇まいが実に爽やかな印象を醸し出しています。全体からディテールまで神経の行き届いた優れたデザインを施すことで実現した建築です。