

今回、事業コンセプトを「粋とモダン」として、2つの要素を重視しました。まず、曳舟がもつ下町風情をいかに建築の中に落とし込んでいくかということ、次に、江戸時代に水路として、小舟を牽引する「曳舟」が多用された曳舟川の歴史を踏まえ、川や水を連想させる要素を取り入れたいと思いました。

そこからデザイナーと相談して、建築テーマを「二律融合」としました。外観には江戸小紋を想起させる木調のマリオンを採用し、基壇部には江戸時代の御簾をイメージしたデザインを現代的に解釈して取り入れています。共用部に設けたコミュニティラウンジも、和モダンを彷彿とさせるデザインで、普段はワークスペースとして、皆様のサードプレイス的な役割としてご活用いただければと考えています。
こだわりのアート
今回は共用部の3つのアートにもこだわりました。エントランスの回廊に1点と、エントランスホールにはキラキラした水の流れを天井から吊るしたアートで表現しています。さらに、中庭には曳舟川をイメージしたガラスのアートも展示します。かつて曳舟が旅の起点だったように、居住者の方にこれらのアートが生活の起点となり、帰宅時などに気持ちを切り替えるきっかけになればと思います。

SPEAKER
プロジェクト開発部
我孫子 太一
住宅事業第二部
小川 千紘