庭付き・ルーフバルコニー付物件特集

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会計学でマンションの賢い買い方を探ってみた

山田 真哉(公認会計士・税理士・作家)


少子高齢化、人口減少といった局面を迎えている中、この東京で注目すべき現象が起きている。これまで郊外に住居を求めていた人々が、都心部に大きな関心を寄せているのだ。実際、都心部に供給されるマンションは完売が続出し、不動産市場はリーマンショック後から一転して、今活況を迎えている。オフィス、交通インフラ、病院、商業施設、カルチャーといった都市の装置も一層都心部に集まっている。マンション開発が進む都心部では、「今のうちに住むところを決めなければ、良い物件は確保できない」という声も上がる。では、マンションの賢い買い方とはどういったものなのか。それを会計学的に分析すればどうなるのか。有利なローンの組み方から、住む場所の選び方、マンション購入時に気をつけるべきことまで、ベストセラー書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者で公認会計士の山田真哉さんに聞いた。


若いうちにマンションを買ったほうがいい?


――都心部のマンションでは完売続出といった現象が起きており、今後さらに価格が上昇する可能性が高いと言われています。今、マンションは買い時なのでしょうか。

山田 どんな時代でも、買う理由はあるものです。今買い時なのは、住宅ローンを低金利で組めるという理由が大きい。低金利は資金繰りに直結する話なので、もっと耳を傾けてもいいでしょう。
 ただ問題は、買い時という話と実際の行動が結びつかないと意味がないということです。もし変動金利でローンを組んでしまえば、低金利という買い時のメリットをなくしてしまう。今なら、せめて10年固定ローンを選ぶべきでしょう。そこが大事なところです。

――30〜40代で都心部にマンションを求める人たちが増えていますが、年齢的には購入適齢期と言えるのでしょうか。

山田 実は年齢はそれほど関係ありません。問題は必要とするかどうかです。必要なら、20代でも買ったほうがいい。私がいつも思うのは、会社をつくることと家を買うことは似ているということです。どちらも人生にとって一大事業です。家を買うことは、まさに“人生の会社”をつくるようなものなのです。
 ならば、若いうちに“会社”をつくったほうがいいと思います。経験がないから大変なことも多いかもしれませんが、若いからこそ、次もある。
 さらに言えば、30〜40代でマンションを買って、当人は「終の棲家」にしようと思っても、実際はなかなか思うようにいきません。60代で買えば、「終の棲家」でしょうが、30〜40代で買ったとしても、人生は様々な変化が起こるものです。
 昔のサラリーマンのように年功序列全盛の時代でしたら、年収が毎年上がり将来をある程度見通せましたが、今は将来がどうなるかまったくわかりません。生涯に何回か買うと思えば、早いうちに買って、経験を積むことも必要でしょう。

頭金があれば住宅ローンも有利になる


――マンションを購入する際に、気をつけるべきことは何でしょうか。

山田 マンションを購入する前段階として、会社で言うところの「資本金」をいかに積んでおくかが大事になってきます。資本金あってこその会社であり、それが会社の信用、事業展開のしやすさにつながります。
 マンション購入で言えば、「頭金」ですね。頭金があるからこそ、ローンの枠も少なくて済むし、頭金がたくさんあれば、銀行のローン審査で落ちる可能性も少なくなる。
 では、どうやって頭金を貯めればいいのか。貯金が苦手な人の特徴としては、「ボーナス時に自分へのご褒美をあげよう」「家族で年1回は海外旅行に行こう」といった“無用のルール”をもつ人が多いです。普段節約していても、そういうところで大きくお金を使ってしまっては意味がありません。
 家を買うことは人生の一大事業ですから、それまでの3〜5年は大きな支出は我慢すべきでしょう。普通の生活をしていて、いい家も買えるというのは、ちょっと甘い考え方かもしれません。買うためには覚悟も必要なのです。

年収を基準にしてマンションを買ってはいけない


――マンションの購入価格は、年収の何倍を目安にすればいいのでしょうか。

山田 年収よりも「年収−生活費=残りの額」がいくらあるのかを目安にすべきです。例えば、同じ年収600万円でも、貯金がゼロの人もいれば、1000万円ある人もいます。つまり、生活費にそれだけ差があるのです。「同じ年収の同期が5000万円のマンションを買ったから、俺も5000万円の物件を買おう」というのは、非常に危険な考え方です。
 会計には「フリーキャッシュフロー」という考え方がありますが、フリーになるキャッシュがいくらあるのか。それが月々のローンを返済してもプラスになっていればいいのです。

――物件選びで、気をつけるポイントとは何でしょうか。

山田 住みたいところだけを考えるのではあれば、賃貸でもいいわけです。しかし、働き盛りでマンションを買う際には、それが10〜15年後、「いつかは売って、また買い替えるときがくる」という前提に立って考えたほうがいいでしょう。
 そう考えると、住みたい場所であり、かつ売りやすい場所の物件がいい。売りやすい場所と言えば、「駅近」や「人気のある地域」の物件となるでしょう。
 売るときは、皆さんそうなのですが、基本的にゆっくり売ることができません。バタバタと売ります。相続や離婚の問題といった理由で急いで売らなければいけない場合が多いからです。そんなとき、もし流動性が低い地域であれば、買い叩かれてしまいます。その結果、ローン残が発生してしまうのが一番ダメなケースです。つまり、イグジット(出口)戦略をまず考えてから、物件を選ぶことが重要です。


購入後の10年間についていかに考えるかが重要


――マンションを購入する際、どうリスクを低減すればいいのでしょうか。

山田  会計には、「意思決定会計」というものがあって、投資するかしないかの判断をします。そこで何がポイントになるのかといえば、「投資してからの10年間はどうなのか」ということです。購入後の月々のローン返済額は少ないほうがいいし、管理費、共益費、修繕積立金も考慮すべきでしょう。
 また、マンション購入時には、どうしてもアフターサービスの問題を忘れがちです。家を買うと、何かしら不都合があるものです。やはりアフターサービスができるディベロッパーから買ったほうがいいでしょう。企業で言えば、信用できるところから買うというのが大前提です。ところが、建物やマンションだと、そこを見落としがちです。取引相手については必ず考慮すべきでしょう。


「終の棲家」は決められない人生の「予定」はいつも「未定」


――住宅ローンを組むときに考慮すべきポイントは何でしょうか。

山田  終の棲家と思って家を買っても、将来何らかの変化があるように、ローンも順当に払えるとは限りません。とりあえず最初の10年間は、住宅ローン控除の恩恵を受けつつ、11年目以降でどれだけ早く返せるかを念頭におくべきです。
 11年目になると基本構造部分の瑕疵担保責任の保証も切れ、管理費、修繕積立金なども値上がりするタイミングです。そこで何をすべきなのか、考えておいたほうがいいでしょう。
 ですから、最初から30年住むと思ってはいけません。10年くらい住むだろうけど、「予定は未定」ですから、そのあとどうすべきかを考えておいたほうがいいのです。

――マンション購入について、最後に気をつけるべきことはありますか。

山田 私の著書でも書いているのですが、人間は大きな金額になると、金銭感覚が麻痺しやすいということです。「5000万円」と「5100万円」のマンションも同じだと考えがちですが、100万円違えば、大きく違うのです。または、「今なら10万円の金券プレゼント」といった“おまけ商法”にも気をつけてください。
 金額は、あくまでも全体の金額で考えることです。バタバタ買うときほど、そうしたトリックに引っかかりやすい。不動産は「一物一価」なので、どの物件も世の中に一つしかない。まったく同じものはない。だからこそ、購入時は冷静になるべきなのです。

山田 真哉(やまだ しんや)
公認会計士・税理士・作家 1976年兵庫県生まれ。大阪大学文学部史学科卒業。東進ハイスクールに就職した後、公認会計士二次試験に合格。「女子大生会計士の事件簿」シリーズで小説家デビュー。2005年に『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』が、160万部を超えるベストセラーとなる。現在、一般財団法人芸能文化会計財団理事長。近刊は『社長のための世界の朝礼ネタ集』


撮影:今祥雄
出典元:東洋経済オンライン ブランドコンテンツ

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